I 地域別の最低賃金が変更されます! 2011年10月より地域別最低賃金が変更されます。今年の変更では、すべての都道府県において増額され、全国加重平均は7円増となりました。(愛知県は5円増)ボーナスや残業代、皆勤手当、通勤手当、家族手当を除いた分の給与が、下記の最低賃金額に達しない場合、法律では「50万円以下の罰金」と定められています。
都道府県 | 最低賃金時間額 ( )内は平成22年度 | 都道府県 | 最低賃金時間額 ( )内は平成22年度 | ||
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北海道 | 705円 | (691円) | 滋賀 | 709円 | (706円) |
青森 | 647円 | (645円) | 京都 | 751円 | (749円) |
岩手 | 645円 | (644円) | 大阪 | 786円 | (779円) |
宮城 | 675円 | (674円) | 兵庫 | 739円 | (734円) |
秋田 | 647円 | (645円) | 奈良 | 693円 | (691円) |
山形 | 647円 | (645円) | 和歌山 | 685円 | (684円) |
福島 | 658円 | (657円) | 鳥取 | 646円 | (642円) |
茨城 | 692円 | (690円) | 島根 | 646円 | (642円) |
栃木 | 700円 | (697円) | 岡山 | 685円 | (683円) |
群馬 | 690円 | (688円) | 広島 | 710円 | (704円) |
埼玉 | 759円 | (750円) | 山口 | 684円 | (681円) |
千葉 | 748円 | (744円) | 徳島 | 647円 | (645円) |
東京 | 837円 | (821円) | 香川 | 667円 | (664円) |
神奈川 | 836円 | (818円) | 愛媛 | 647円 | (644円) |
新潟 | 683円 | (681円) | 高知 | 645円 | (642円) |
富山 | 692円 | (691円) | 福岡 | 695円 | (692円) |
石川 | 687円 | (686円) | 佐賀 | 646円 | (642円) |
福井 | 684円 | (683円) | 長崎 | 646円 | (642円) |
山梨 | 690円 | (689円) | 熊本 | 647円 | (643円) |
長野 | 694円 | (693円) | 大分 | 647円 | (643円) |
岐阜 | 707円 | (706円) | 宮崎 | 646円 | (642円) |
静岡 | 728円 | (725円) | 鹿児島 | 647円 | (642円) |
愛知 | 750円 | (745円) | 沖縄 | 645円 | (642円) |
三重 | 717円 | (714円) | |||
全国加重平均額 | 737円 | (730円) |
●最低賃金の計算方法(愛知県の場合)
(1)時給制の場合 「時間給≧750円」
(2)日給制の場合 「{日給÷1日の所定労働時間}≧750円」
(3)月給制の場合 「{(月給×12)÷年間総所定勤務時間}≧750円」
II メンタルヘルス上の理由により休業・退職した従業員が増加! 9月1日、厚生労働省より2010年の労働安全衛生基本調査の結果が公表されました。そのうち、最近増加しているメンタルヘルスの部分について下記にまとめてみました。業務に密接な関係があると判断されたメンタルヘルス不調者は、労災保険の補償対象となります。場合によっては、会社が民事上の損害賠償責任を問われることもありますので、ご注意下さい。
●調査結果の概要
2010年の労働安全衛生基本調査によると、メンタルヘルス上の理由により連続1ヶ月以上休業した従業員がいる会社の割合は5.9%となり、前回の平成17年の調査と比べると倍増しています。(前回調査では2.6%)
●メンタルへルス不調の要因
メンタルヘルス不調は、職場におけるストレス等によって引き起こされます。職場におけるストレスの原因には様々なものがありますが、「①職場の人間関係」「②仕事の量」「③仕事の質」が、その原因の上位を占めています。特に、長時間勤務が続くと、疲労し低下した心理・生理機能を鼓舞して、職務上求められる一定のパフォーマンスを維持する必要が生じ、これが直接的なストレス負荷要因となります。心の健康づくりのケアや面接指導等を行い、従業員の心の健康を害さないよう細心の注意が必要といえます。
III 若手社員が感じている「仕事の厳しさ」 レジェンダ・コーポレーション株式会社では、今年7月に「若手社員の意識/実態調査」を実施し、その結果が発表されました。(1年目・2年目社員対象)
●3人に2人が「仕事が厳しい」
まず、「仕事が厳しいと感じるか」との質問には、65.1%が「感じる」と回答しており、約3人に2人が仕事の厳しさを感じているようです。入社年数で比較してみると、入社1年目の社員よりも入社2年目の社員のほうが、「仕事が厳しい」と感じる割合が3.8ポイント高い結果となりました。
●多くの若手社員が「知識不足」「能力不足」を自覚
次に「仕事が厳しいと感じることはどんなことか」(複数回答)との質問に対しては、上位5つは次の通りの結果となりました。
(1)「自分の知識不足」(63.8%)
(2)「自分の能力不足」(55.1%)
(3)「仕事の質の追求」(30.2%)
(4)「仕事の多さ」(29.3%)
(5)「仕事の進め方の細かさ」(27.9%)
以下、「対人関係」(27.6%)、「決まりごと・ルール」(27.6%)、「勤務時間の長さ」(19.0%)などと続いていますが、自己の知識・能力不足を自覚している人が多いようです。
●厳しい環境が若手社員の成長に
厳しい仕事環境に置かれ、そして試行錯誤しながら様々な経験を積んでいくことで、若手社員は伸びていきます。時には厳しく接し、時にはフォローをしてあげながら、若手社員の成長を見守ることが必要ではないでしょうか。
監修 :中島光利、木嵜真一、八木義昭