経営労務のお役立ち情報!!
I 健康保険料・雇用保険料は据え置き 毎年春に健康保険料・雇用保険料の見直しが行われます。特に健康保険料(介護保険料を含む)は、毎年アップしてきました。厚生労働省と全国健康保険協会(協会けんぽ)は、平成25年度の各保険料率の据え置きを決定しました。
愛知県の健康・介護保険料率
平成25年度 | |
健康保険料(愛知県) | 9.97% |
介護保険料(全国一律) | 1.55% |
※健康保険組合に加入している企業については料率が異なります
雇用保険料率
事業の種類 | 平成25年度 |
一般の事業 | 1.35% |
農林水産業 清酒の製造の事業 | 1.55% |
建設の事業 | 1.65% |
平成25年度/雇用保険料率の負担内訳
事業の種類 | 保険料率 | うち被保険者負担分 | うち会社負担分 |
一般の事業 | 1.35% | 0.5% | 0.85% |
農林水産業 清酒の製造の事業 | 1.55% | 0.6% | 0.95% |
建設の事業 | 1.65% | 0.6% | 1.05% |
II 4~6月に払われる給与額にご注意下さい!!
●社会保険料の定時決定
毎年4月から6月に支払われる給与の平均額により、本年9月以降の社会保険料が決定(定時決定)されます。この3ヶ月間の平均給与額が上がると、社会保険料も上がってしまいます。「必要以上の残業はないか」「昇給により社会保険等級が上がってしまわないか」など、増額要因となるものには注意が必要です。
「給与の見直しはしても、社会保険料を必要以上に増やしたくない」などのご相談も多数頂いております。詳しくはご相談に応じておりますので、気軽にお問い合わせ下さい。
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III 就活生・内定学生・若手社員 それぞれの思い
●就活生は企業の何を知りたいのか?
人材採用コンサルティング会社(株式会社ジョブウェブ)が、就活生を対象にした調査で、以下の結果が得られました。
「会社説明会で聞きたいことは?」(回答上位3項目)
(1)他社との違い(77.6%)
(2)会社の雰囲気・社風(71.9%)
(3)仕事内容(68.8%)
「会社説明会のプログラムにあったら良いと思うものは?」
(1)社員との交流会(76.8%)
(2)社内見学(54.8%)
(3)内定者との交流会(49.0%)
●「愛社精神」はあるか?
株式会社マイナビが、「内定を獲得した2013年4月入社の学生」と「入社2~5年目の若手社会人」を対象に、「仕事に関する意識調査」を実施しました。「愛社精神がある」と回答した内定学生は78.4%、若手社会人は43.0%との結果が出ました。内定時にはあった「愛社精神」は、入社後、薄らいでいく傾向のようです。
IV 定昇など賃金制度の動向
●活発化する賃金をめぐる動き
平成25年の春闘がスタートし、ローソンが2013年度から20代後半~40代の社員の年収を平均3%(平均約15万円)引き上げることを発表したり、政府と経済団体トップとの会談で、安倍首相から、デフレ脱却に向けて業績が改善した企業から賃金を引き上げるよう要請が出たり、賃金をめぐる動きが活発化しています。
●約4割の企業では定期昇給を導入していない
日本生産性本部が実施した、定期昇給についての調査によると、以下の結果が出ました。賃金が自動的にアップする「定昇制度」を導入している企業は徐々に減っているようです。
○年齢や勤続年数に応じた定昇がある企業(55.2%)
○定期昇給していない企業(39.6%)
また、「定昇制度」を実施している企業の中でも、「定期昇給によって上昇する給与水準を抑制したい」または「一定年齢までは定昇は実施するが、現状より早めの年齢で止めたい」という意見もあり、見直し傾向は強いようです。
●年齢・勤続給を導入する企業は減少
各企業の管理職層の賃金体系を見ると、以下のとおりです。
○役割や職責、または職務の価値を反映させる「役割・職務給」の導入率(79.2%)
○職務遂行能力の高さを反映させる「職能給」の導入率(65.6%)
○年齢や勤続年数を反映させる「年齢・勤続給」の導入率(22.7%)
管理職ではない層についても、同様の傾向がみられます。どちらも「年齢・勤続給」は、調査開始から下がり続けています。
監修 :中島光利、木嵜真一、八木義昭